外資系営業マンMicchyの錯覚サボリーマン計画

不確実な時代に自分の快適さを自分で選んで作っていくためのブログ

コロナ禍の営業ニューノーマル/リモート営業に移行させるコツ

 先に結論:コミュニケーションの好みを合わせる

リモート営業と対面営業の違いは手法だけ。誰が誰に何をどういうロジックで話すかという点については何も変わらないはず。ではなにが違うのか?画面越しかどうか、ツールを使うことにストレスを感じるかどうか。

 営業方式の種類

従来の営業方式には以下のものが代表的だと思う。

  • 1対1か複数の訪問営業で資料を見ながら、同じ時間に聞いてもらう。
  • 1対1か複数のメールで資料と文章を、好きな時間に読んでもらう。
  • 1対1の電話で口頭での説明を、同じ時間に聞いてもらう。

そして最近ここにZoomに始まるWEB会議システムが入ってくる。

  • 1対1か複数で資料と文章を提示しながら、同じ時間に聞いてもらう。

 つまり同じ時間をすごすかどうか、どういう資料を受け取るかについては今までのコミュニケーションと変わりない。見た目が変わるだけで別に新しいことでもなんでもなく、すっとなじんでもいいようなプラットフォームでしかないはず。

*もちろん回線が軽くて資料共有等も利便性が高く録画もでき素晴らしい革新的なアイディアであり便利なツールだと思っています。

 

 ではなぜ対面営業に戻ってしまうのか

これに対する個人的な意見は3つあります。

せっかく緊急事態宣言でWEB移行にチャレンジできる環境にあったのに、その期間を単に一時しのぎととらえていた会社が多かったのでしょうね。すべての理由は「今までこうやってきたから」それ以外に合理性はなさそうです。逆に何かしらの手段で常態化させればクリアです。人間はわかりやすいもので、今ではインターネット検索なんか誰でもやっているはずですが、出だしのころは調べる記事も少なく、ウィキペディアは参考資料として認められず、社会的にはなかなか認められませんでした。今ではウェブサイトがないと企業同士で取引すらしてもらえません。変わるまでは時間がかかりますが変わるときは一瞬です。

  • 企業・業界文化

上の「今までこうやってきたから」にもつながりますが、担当者レベルでは合意がとれるリモート営業でも、相手の上司が「来ないとはけしからん」的な思考回路だとそうせざるを得ません。遠隔営業をトラブルなく実施するには事前の準備と当日の設定を担当者レベルでサポートしてあげることで巻き込んでいくことが必要です。お客様という立場だから自分たちを「神様」と思っている人もごく一部残っています。現場レベルを口説いて常態化させ、そういう人たちを後から巻き込んであげるサポートが必要になります。「すぐ来い!」「はい!」な業界はどうしようもありません。すぐ来る業者に取引を奪われるだけなので転職できるならするのがいいかもしれません。

  • 相手の好み

コミュニケーションは双方向の合意の上で行われます。つまりこちらが電話をかけても相手が電話に出ないケース、メールを送っても返信がないケース。そして訪問しても相手がいないケース。これらは合意がとれていない(か忘れられている)ためうまくいきません。これは個別に判断するしかありませんが、面倒な対応を最小化することはできます。電話が好みの人でもショートメールでなら返信をいとわない人、メールを先に送って電話打合せをすれば済む人なんかはこれまでの慣習で電話していても最善をお互いで相談できるはずです。一方でどうしようもないのが、とにかく電話をつなぎながら一挙手一投足まで教えてあげなきゃいけない人。若手の営業マンでもホントにいます。テクノロジーになじまない人が年上だとは限りません。こういう人とはあえて取引をする必要はありません。よほど独占的な関係を築いていたり、ほかで置き換えられない相手であれば戦略的にこちらが合わせる必要がありますが、私ならこういう人の相手をしない方法を真剣に考えます。人道的に無視できないという気持ちはわかりますが、業務時間中は自社の将来のために時間を使うべきだと思っているので、割り切ります。

 

 これからどうすべきなのかMicchyの意見

全てWEB移行を前提に考えていく人が生き残ると思います。理由は2つあってひとつは時間効率です。通勤時間がなくなるというのはストレス減に素晴らしい効果があるのはもちろん、客先への移動時間が削れます。準備さえ終わっていれば連続して打合せを入れることができます。これは特に担当エリアが広い営業マンにはいいですね。埼玉での打ち合わせのあと、宮城で打合せ、そのあと岡山で・・・という恐ろしい週間スケジュールも午後半日で済ませられます。

ふたつめは対応速度です。対面営業だと訪問日を設定して複数の参加者になる場合は時間を調整し、会議室の予約空き時間を合わせることになります。しかも営業は移動時間もある。1対1で納品等の行かなくてはならない用事が、そもそもあるならいいかもしれません。場所に重きを置いた訪問効率を考える必要もなくなり、どの案件が大事かで考えることができます。つまり、訪問のタイミングによる取りこぼしも減らせます。

ほんとは全部チャットがいいですね。好きな時に確認して返信して。あるいは事前にメールで資料を送り合い、議題をまとめておく。ライブでの打ち合わせは前提が揃った後にやるか、初回の一律な案内をする時間だけに絞ればだらだら1時間も話すことはないはずです。なんで会議室の予約は1時間刻みなんでしょうね。そもそも一時間刻みだと次の会議に食い込んだら後ろが迷惑することも考えず。

小さなストレスに向き合い、小さく改善することで自分の時間を確保していけば、次の改善に時間を使えるようになり、労働時間はどんどん短くなるはず。個人的には昇給より労働時間を減らして快適に過ごしたいです。